小鹿田焼 九寸皿【箱付き】 S7 ES9-1 

日本を代表する民芸窯小鹿田焼の次代を担う坂本創氏の九寸皿

大分県北部の日田小鹿田皿山で300年間、一子相伝でその奥義が受け継がれてきた小鹿田焼。1931年に民芸の大家柳宗悦が訪れ絶賛した後、1954年にはイギリス人陶芸家・デザイナーであるバーナード・リーチが訪れたことでも知られる、日本を代表する民芸窯です。弊社は9家ある窯の中でも、組合長を務める坂本工氏の長男創氏の創造的かつダイナミックさと繊細さを併せ持った作品をご紹介しています。
創氏はニューバランス社とコラボで、同社のイメージカラーのチャコールグレーとNの文字をモチーフとした作品を作陶。2023年10月にコンセプトストア「T-HOUSE New Balance」で販売される等、小鹿田焼300年の歴史を踏まえつつ新しい取り組みも積極的に行っています。
国重要無形文化財の小鹿田焼の中でも特に入手する機会の少ない坂本創氏の作品の素晴らしさを、是非ご体験下さい。

商品情報

●本体サイズ:Φ275mmx60mm(高台部分Φ140mm×10mm)
●箱サイズ:約310mmx約305mm×約110mm

ご注意ください

●全ての作品が作家の手造りで、窯入れの際の気象条件等も異なるため、同じ商品名でもサイズや模様、仕上げ等作品毎に微妙に違いがございます。
●小さな砂の粒や刷毛の毛が付着した状態で焼いた場合、焼き上げた後に落ちることで小さな穴や傷の様に見える場合があります。また釉薬が流れたり一部かかっていない箇所があったりもしますが、窯元からはそれらも景色の内だと伺っています。
●作品毎の詳細写真を可能な限り掲載していますので、ご購入をご検討の際には十分にご確認下さい。
●商品は気泡緩衝材等で丁寧に包装の上、箱に収納してお届けします。
●お手元に届いた作品に、万が一その他の割れや欠け等がございましたら、お手数ですがご連絡を頂ければと存じます。

 

価格 ¥7,920(税込)

Our Stroty ものづくりの裏側をたずねて

坂本創氏は大分県日田市源栄町皿山出身。300年続く小鹿田焼9家(2024年1月現在)の内の1家坂本工窯の長男として生まれました。佐賀県立有田工業高等学校セラミック科を卒業後、鳥取県「クラフト館 岩井窯」の山本教行氏に弟子入りし修行。その後帰郷して、自宅で父親の工氏(小鹿田焼組合長)と並んで作陶を始め、個展や企画展も精力的に行っています。国指定重要無形文化財である小鹿田焼は一子相伝を守っており、10あった窯元も跡継ぎので関係で近年1家が廃業し、現在は9家となっています。





創氏は、2015年にD&DEPARTMENT PROJECTの雑誌「d design travel大分号」にも大分県を代表する若き作陶家(当時25歳)として掲載され、「“現在の小鹿田焼”を有りのままに背負っている」と紹介されました。



2018年には、日本全国の次代を担う若き匠を各県1名ずつ選出の上レクサスブランドがサポートする「レクサスNEW TAKUMI PROJECT」(スーパーバイザー:小山薫堂)に選出され、全国の匠たちと各種サポートを受けました。また、小山さんのラジオにも出演し、小鹿田焼について話をしたりもしました。
最近では、シューズメーカーNEW BALANCE社と共同で同社オリジナル小鹿田焼を製作。同社のイメージカラーのチャコールグレーとブランドロゴ「N」の文字をモチーフとした作品を作陶し、2023年10月にコンセプトストア「T-HOUSE New Balance」で販売される等、小鹿田焼の長い歴史を踏まえつつ新しい取り組みも積極的に行っています。





創氏の作品の特徴は、300年の歴史の積み重ねによって築きあげられた小鹿田焼の伝統を守りながら、作品の中に自分なりの新しい表現を投影しようとしている意図から産まれるデザインや色合いだと思います。
また、小鹿田焼の特徴的な技法である「飛び鉋(とびかんな)」を使った作品も、創氏の手からは、9家の作品群の中でも特に荒々しく大胆な感じを受ける作品が誕生します。
また、絵付けについても、伝統を踏まえながらもモダンな感じのいわゆるお洒落なデザインのものが多く見られます。以前デザインのヒントはどこから来るのか伺った際に、「全国で地域の色々な人と出会って話をする中でふと思いついたり、街行く女性の洋服の柄からヒントを得ることもある」という答えが返ってきましたが、なる程創氏の作品にはそうした体験が見事に反映されている様に感じます。









小鹿田の里は大分県西部の山間に位置し、夏でもひんやりとした空気と清廉な清水が印象的な静かな山里です。鳥のさえずりと川の水を動力として陶器用の土を砕く唐臼の音のみが響き渡る風景は、恐らく300年前からあまり変わってないのではないでしょうか。わずか9家でその歴史を受け止め、ただひたすらに陶器に向き合い続ける小鹿田皿山。創氏は「私たちは同じものを作り続ける仕事だが、職人の仕事に一つとして同じものはない。スタンダードなものを作り続けるには進化が必要で、現代の生活になじむ小鹿田焼に挑戦したい」と語ります。古き良き伝統と新しい意匠をバランスよくミックスしながら、日々チャレンジを続ける名工達の姿がここにはあります。