【こじまちから・作】 四海波花籠(しかいなみはなかご)

良質な竹と高度な技術が生み出す、別府ならではの工芸品。

 

別府の伝統工芸品といえば竹細工。竹工芸の名工、岩尾光雲斎が考案したとされる『四海波花籠』は、四方向から打ち寄せる波を思わせるデザインが特徴です。別府の竹を使い、竹藝家のこじまちからさんが製作しました。フルーツ、お菓子、ハンカチ等リネンや小物の収納に最適。もちろん竹筒を入れて生花をアレンジすることも出来ます。ダイニングテーブル、書斎、玄関エントランス、車中等置く場所を選ばない使い勝手の良い竹かごです。


商品情報

●サイズ:φ約200mm × 高さ150mm
●原材料:大分県産竹

ご注意ください

●手作りのため大きさや色合い等に個体差がありますので、予めご了承頂けますようお願い致します。
価格 ¥5,060(税込)
ただいま品切れ中です

Our Stroty ものづくりの裏側をたずねて


別府市の伝統産業として知られるものに「別府竹細工」と呼ばれる竹工芸品がある。その起源は古く、『日本書紀』によれば第12代景行天皇の時代にまで遡るとか。大分では良質な真竹が生育することから、室町時代には竹細工の日用品の生産が本格的にスタートし、販売のための市場も拡大されていったという。江戸時代に入ると別府は湯治場として全国に名を馳せるようになるが、竹細工は湯治客の土産物としても人気を集めた。日用品の枠を超え、高度な技術を駆使した工芸品として扱われるようになったのは明治時代以降。別府竹細工といえば独特の編組(へんそ)技術が有名で、「四つ目編み」「六つ目編み」「八つ目編み」「網代編み」「ござ目編み」「松葉編み」「菊底編み」「輪弧(りんこ)編み」という基本的な編組を組み合わせることで、200を超える編み方が可能になるとか。


 
「竹細工を工芸品として流通させるため、別府の職人は高度な編組の技法を確立させただけでなく、ユニークな構造や仕上げを考え、染色まで行うようになりました。職人たちの、ものづくりに対するプライドを感じさせますよね」
そう話すのは、竹藝家のこじまちからさん。伝統の編組と、ウレタンゴムや金属、アクリル、レザーといった現代的なマテリアルを組み合わせ、モダンに蘇らせた竹の工芸品を発表している。職人になる前はベーシストとして活躍、ヨーロッパでの演奏経験もある異色のキャリアの持ち主だ。


 
「僕にとって竹の魅力とは、柔らかさと硬さを兼ね備える変幻性、独特のツヤ感。草でも木でもないという、植物としての有り様もいいんですよね」
現代の素材を合わせるのは、「竹がより面白く見えるから」。素材を竹に限定しないことで、当世流のものづくりになる。当世流にすることで若い人も注目してくれ、工芸品に日の目があたる。結果、工芸品が存続できる下地が生まれる。伝統工芸品にこそ、古きに縛られない新しい視点が必要だと語る。実際、自身も大分産の竹で弦楽器やパンフルートという民族楽器を作り、奏者を集めてカルテットを結成。演奏活動も行っているというから頼もしい。


 
Oita Madeで扱う「四海波花籠」は、大分県が誇る竹工芸の名工、岩尾光雲斎が考案したものといわれている。四方向から打ち寄せる波を思わせるデザインは、浪曲の「四海波」にインスパイアされたという説も。大分特産のザボン漬の容れ物としても使われたりしたという。
「日本らしい造形、美的センス、ものづくりのフィロソフィが詰め込まれたデザインですよね。軽くて持ち運びしやすいうえ、僕は地元の山に入って真竹を採るところからものづくりを始めているので、素材のトレーサビリティも明確。京都の茶席でも使われているような竹細工のスタンダードですが、これが別府生まれだということは、案外知られていないんです。“別府が誇るものづくり”として全国、そして世界へ発信したい逸品です」


 
こじまさんが目指すのは、こうしたプロダクトをきっかけに大分の伝統工芸を知ってもらい、それに興味を持ってもらうこと。竹にふれあい、素材を身近に感じてもらうこと。その理念を実現するため、この春、ものづくりのコワーキングスペース「synergiez(シナジーズ)」を別府駅近くに立ち上げた。レーザーカッターやレーザー加工機、糸鋸といったものづくりのための道具を自由に使えるシェアアトリエで、ツーリストや初心者のために竹細工や竹の染色のワークショップなども定期的に開催する。実際に手を動かしながら、ものを作るプロセスを楽しめる。
「実際に体験してもらったら、工芸品の価値が的確に伝わると思うんです。たくさんの人に価値が伝われば、伝統工芸のシーンはもっと活性化するはずですから」


 
こじまさんが作る「四海波かご」に興味を持ったら、次はぜひ「synergiez」へ。一緒に手を動かし、ものを作る喜びを共有しよう。